Nobel Prize Dialogue
ジュリーン・ジーラス – Juleen Zierath
ジュリーン・ジラース氏は、カロリンスカ研究所臨床統合生理学教授である。糖尿病患者の体内で阻害されるインスリンシグナル伝達経路の重要なステップを解明した。
ジュリーン・ジラース氏は現在カロリンスカ研究所臨床統合生理学の教授で、分子医学・外科学部および生理学・薬理学部の統合生理学室長である。またコペンハーゲン大学教授と同大学内ノボノルディスク財団基礎代謝研究センター 最高責任者を兼任している。
インスリンシグナル伝達経路が骨格筋で生理的に調節されることを証明し、糖尿病患者の体内で阻害される重要なステップを解明した。また運動生理学者として、運動による健康増進効果について長年関心を寄せてきた。2型糖尿病のインスリン抵抗性を予防または治療する分子候補を同定し、検証することを最終目標に掲げている。インスリン感受性を改善することで、糖尿病に伴う合併症を緩和し、患者のQOLを向上させることを目指している。
ジラース氏は欧州糖尿病学会および欧州糖尿病財団前会長で、スウェーデン王立科学アカデミーおよびノーベル賞会議メンバーである。2013年から2015年まで、カロリンスカ研究所ノーベル委員会委員長を務めた。現ノーベル・プライズ・アウトリーチAB理事長である。